アイリッシュバイオリンとは?
呼んで字のごとく、アイリッシュ音楽をバイオリンで演奏するものをアイリッシュバイオリンといいます。
フィドルともいわれますが、バイオリンです。バイオリンに改造するとかはありません。
今回はアイリッシュバイオリンの世界をのぞいてみましょう!₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾
アイリッシュバイオリン(というかアイリッシュ音楽)の特徴!
ハモらない。
伴奏がつくこともありますが、基本的にみんなで同じメロディを弾きます(ユニゾンといいます)
アイリッシュパブとかで、仲間内で集まって同じ旋律を演奏します。
音色よりメリハリ。
バラバラの楽器で、ガヤガヤしているパブで、みんなで同じ音を演奏する。
ということは、(誤解をおそれず言えば)ひとつひとつの楽器のハーモニーは優先順位が低い、といえるかもしれません。
この組み合わせが「イイ感じ!」みたいな、定番の編成もありますが、
基本的には、曲のリズムをそろえ、全体のまとまりをよくすることをまず考えます。
そのため、ジャンルごとのリズム感を出せる人が重宝されます。
すなわち、ジャンルの拍と、リズム感だすための運弓が命!ですヽ(•̀ω•́ )ゝ✧
運弓のメリハリが「らしさ」を生みます。
リズムにあわせはっきりとしたアクセントをつけ、それ以外は弱くなめらかなスラーを多用するカンジです。
アクセントをつける箇所が、クラシックではあまりやらない拍のところなので多少慣れが必要です。
ビブラートはかけない
リズム感優先ということもあってか(?)ビブラートをかける文化はありません。
ノンビブラート奏法でおねがいします。
その代わり、クラシックでいえばトレモロ奏法にあたる装飾音を入れます。
リズム感さえつかめばトレモロ奏法はさほど苦労はしないかと思います。
パートとか曲とかめっちゃ繰り返す。
アイリッシュ音楽は、全体を通しでやれば30秒~1分くらいで弾き終わるような曲でできています。
その1曲をだいたい2~3くらいのパートに分けて、繰り返しながら弾きます。
さらに、その1曲全体を繰り返して、終わったらそのまま次の曲にいって、2~3曲演奏します。
こんがらがってきましたฅ(๑*д*๑)ฅ
え~と、
1曲目Aパート→1曲目Aパート→1曲目Bパート→1曲目Bパート→1曲目Aパート→1曲目Aパート→1曲目Bパート→1曲目Bパート→
そのまま2曲目Aパート→2曲目Aパート→2曲目Bパート→2曲目Bパート→・・・・・
という具合に、字で書くとめっちゃ繰り返します。
なんというか、リズムに沿ったメロディのブロックをしきつめたカンジです。
楽譜だと枚数少なくてラクです。
曲をおこした人によって細かいところがビミョーにちがう
アイリッシュ音楽は、基本的に口頭でメロディを伝承されてきました。
そのため、一人の作曲家が細かい旋律まで決めるクラシックに比べ楽譜が整備されていません。
人づてに曲を伝えているうちに、細かいところが変わっていることがちょくちょくあります。
そう、「同じメロディを弾く」といっておきながら、同じじゃないんです。
トランプの大富豪でいうローカルルールのようなものです。八切り!Σ⊂(☉ω☉∩)
演奏の場では、実際にその曲をやろうとした人がバージョンを提示してくるまで、
どんなメロディなのかわからないです。
練習法
「主催者が持ってくるバージョンでの曲のメロディ」「曲の組み合わせ」「繰り返し回数」にその場で対応することに集中しなくてはなりません。
そのため、
・どのバージョンでも良いから事前に曲のメロディをしこたま覚える
・代表的なジャンルのアクセントに慣れておく
が有効です。
さいわいなことに、ほとんどの曲がファーストポジションで弾けます。
ファーストポジションだけ
ビブラートはかけない。
弓つかいとリズム感が大事
いろいろありますが、クラシックやってきた人なら、イケます。大丈夫。
まずは3つのジャンルをおさえよう
アイリッシュ音楽では、そのリズムにより、曲のジャンルが分かれています。
リール Reel
4分の4拍子。一番定番のジャンルです。
ジグ Jig
8分の6拍子。
3連8分音符のカタマリがつづくので、運弓のバリエーションが少なくてすみます。
個人的に一番とっつきやすいとジャンルだと思います( ✧Д✧)
ポルカ Polka
4分の4拍子。
タイタニックでの、ディカプリオ様とローズ嬢がダンスを踊っていたシーンの曲がこのジャンルです。
そのほか、ホーンパイプ(ズンチャッ♪ズンチャッ♪の4拍子)、マズルカ(4分の3拍子)などいろいろあります。
参考になるサイト
https://thesession.org/
英語ですが、各種アイリッシュの曲を検索して、楽譜や音声ファイルを入手できるサイトです。
耳コピした人によっていろんなバリエーションの楽譜があふれています( ∩ˇωˇ∩)
https://www.irish-fiddle.net/irish-tunes/
アイリッシュフィドルの講師をされている方のサイトです。
詳細な説明が書かれています。
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